ハイブリッドの種類|方式とメーカーごとのシステムを一覧で比較

3台の乗用車のシルエットとエンジン・モーター・充電のマークに「ハイブリッドの種類」の文字

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ハイブリッド車を調べていると、マイルド、ストロング、e-POWER、PHEVと名前がたくさん出てきて、『結局どれが何なの?』となりますよね。

結論から言うと、ハイブリッドの種類は「モーターだけで走れるか」と「外から充電するか」の2つで分けると、すっきり整理できます。

この記事を読むと、ハイブリッドの種類の違いと、メーカー各社のシステムの特徴、自分の使い方に合うタイプの見当がつきます。

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目次

ハイブリッドの種類は大きく分けていくつ?

先に結論

ハイブリッドの種類は、大きく「マイルドハイブリッド」「ストロングハイブリッド」「エンジンが発電専用のタイプ」「プラグインハイブリッド(PHEV)」の4つで考えると分かりやすいです。

同じハイブリッドでも、モーターがどれくらい働くか、外から充電するかで、乗った感じも使い方も変わってきます。

まずは全体を一覧で見てみましょう。

種類モーターの役目モーターだけで走る外から充電
マイルドハイブリッドエンジンを手伝うのが中心ほとんどないしない
ストロングハイブリッド場面でエンジンと使い分ける場面によって走るしない
エンジンが発電専用のタイプタイヤはモーターだけで回すいつもモーターで回すしない
プラグインハイブリッド(PHEV)充電した電気で走る場面が多い走るする

『マイルドとストロング、名前は聞くけど違いが分からない』という方も多いはずです。

ざっくり言うと、マイルドはエンジンが主役で、モーターは脇役です。ストロングは、モーターが主役になる場面もあるタイプなんです。

販売店では、こんなやりとりになることもありますよ。

「このグレードもハイブリッドって書いてあるけど、さっきの車と同じ?」

「こちらはマイルドハイブリッドなので、モーターはエンジンを手伝う役目が中心なんです」

詳しくはマイルドハイブリッドとは|意味ない?ストロングハイブリッドとの違いとストロングハイブリッドとは|フルハイブリッドの特徴と見分け方で紹介しています。

「方式」で分ける見方もある

もう1つ、エンジンとモーターのつなぎ方で分ける「方式」という見方もあります。

方式エンジンの役目例
シリーズ方式発電だけ(タイヤは回さない)ダイハツのe-SMART HYBRID
パラレル方式タイヤを回し、モーターが手伝うスズキが2016年にソリオで出したハイブリッド
両方のよさを使うタイプ場面で発電と走行を切り替える・振り分けるトヨタのTHS II、ホンダのe:HEV

方式の違いは、ハイブリッドの種類を深く知りたい時に役立ちます。シリーズ・パラレル・スプリットの細かい違いはハイブリッドの方式|シリーズ・パラレル・スプリットの違いで解説しています。

モーターだけで走れる?外から充電する?2つの軸で分けた4つのマス

先に結論

「モーターだけで走れるか」と「外から充電するか」の2つの軸で分けると、ハイブリッドの種類はほぼ4つのマスのどこかに入ります。自分が何を重視するかで、見るべきマスが決まります。

この記事では、名前ではなく「何ができるか」で分けてみました。ここが大事なところです。

外から充電しない外から充電する
モーターだけで走る場面があるストロングハイブリッド、エンジンが発電専用のタイププラグインハイブリッド(PHEV)
モーターは手伝いが中心マイルドハイブリッドほとんど見られない組み合わせ
ハイブリッドの種類を、モーターだけで走れるかと外から充電するかの2軸で4つのマスに分けた図解

左上:充電しないけれど、モーターで走れるタイプ

いちばん多くの人が「ハイブリッド車」と聞いて思い浮かべるのが、このマスです。

給油だけで使えて、発進や低い速度ではモーターで走る場面があります。トヨタのTHS II、ホンダのe:HEV、日産のe-POWER、ダイハツのe-SMART HYBRIDなどが入ります。

左下:モーターが手伝う、マイルドハイブリッド

エンジンが主役で、モーターは加速を手伝ったり、減速の時に発電したりする役目です。

ガソリン車に近い感覚で乗れて、仕組みも比較的シンプルなのが特徴です。

右上:外から充電できるPHEV

PHEVは、家や充電スポットで充電して、その電気で走れるタイプです。電気が減ればエンジンも使えるので、遠出もできます。

ハイブリッドとの違いはハイブリッドとプラグインハイブリッドの違い|PHEVはどっちを選ぶ?で比べています。

右下のマスはなぜほとんどない?

外から充電できるのに、モーターは手伝うだけ、という組み合わせはあまり見かけません。

せっかく外から電気をためても、モーターだけで走る場面が少ないと、その電気を生かしにくいからなんです。充電の手間をかけるなら、電気で走れるPHEVのほうが理にかなっている、と考えると分かりやすいですよ。

補足

電気だけで走り、エンジンを持たない電気自動車(EV)は、ハイブリッドではありません。比べる時の参考として、表の外に置いて考えてください。

メーカー各社のハイブリッドシステムを比較!仕組みの違いは?

先に結論

同じハイブリッドでも、メーカーごとにシステムの名前と仕組みが違います。名前だけで覚えるより、「エンジンがタイヤを回すか、発電だけか」で見ると違いがつかみやすいです。

ここからは、ハイブリッドの各社比較です。仕組みは各メーカーの公式な説明をもとにまとめています。

メーカーシステム名仕組みのポイント外から充電
トヨタTHS II動力分割機構でエンジンの力を2つの経路に分けるしない
ホンダe:HEV走行用と発電用の2モーター。高速ではエンジン直結しない
日産e-POWERエンジンは発電専用。モーターだけでタイヤを回すしない
ダイハツe-SMART HYBRIDシリーズ方式。エンジンで発電してモーターで走るしない
スバルe-BOXER/e-BOXER(ストロングハイブリッド)ストロングはシリーズ・パラレル方式しない
マツダM HYBRID ほか/e-SKYACTIV PHEVマイルドはモーターでアシスト。PHEVもあるPHEVはする
スズキマイルドハイブリッドISGで減速時に発電し、加速を手伝うしない
三菱PHEVEV・シリーズ・パラレルの3つの走り方する
メーカー各社のハイブリッドシステムの名前と、エンジンがタイヤを回すか発電だけかの違いを比較した図解

トヨタのハイブリッドシステム(THS II)

トヨタは1997年12月に、プリウスを「世界初の量産ハイブリッド乗用車」として発売しました。その時のシステムがTHSで、2003年にTHS IIへと進化しています。

THS IIは、エンジンの動力を動力分割機構で2つの経路に分けるのが特徴です。発電と走行に振り分けながら、エンジンとモーターを走る状況に合わせて使い分けます。

4WDでは、後輪を独立したモーターで回すE-Fourという仕組みもあります。トヨタの特徴はトヨタのハイブリッド|システムの特徴とラインナップの見方でも紹介しています。

ホンダのハイブリッドシステム(e:HEV)

ホンダのハイブリッドシステムがe:HEVです。ホンダは「シリーズ方式とパラレル方式のそれぞれのよさを活かす」2モーターのハイブリッドと説明しています。

走り方は3つのモードに分かれます。

e:HEVの3つのモード(ホンダの説明から)
  1. EVモード:バッテリーの電気でモーターだけで走る
  2. ハイブリッドモード:エンジンで発電した電気で、モーターだけで走る
  3. エンジンモード:高速の時に、エンジンの力をタイヤの駆動軸に直結する

メーカー公式サイトの掲載(2026年10月時点)では、ヴェゼル e:HEV、ステップワゴン e:HEV、フィット e:HEVなどに使われています。

日産のe-POWER

日産のe-POWERは、エンジンは発電専用で、大出力のモーターだけでタイヤを回すと日産が説明しています。

2016年11月にノートに初めて載り、2018年にはセレナにも加わりました。日産は、エンジンがタイヤに直接つながっておらず、モーターだけで駆動することが最大の特徴だと説明しています。

なお、日産にはS-HYBRIDと呼ばれる車もあります(日産のFAQではデイズ・ルークス・セレナの一部)。詳しくはe-POWERとは|ハイブリッドとの違い・メリット・デメリットをご覧ください。

ダイハツのe-SMART HYBRID

ダイハツのe-SMART HYBRIDは、2021年11月にロッキーに載ったシステムです。

エンジンで発電し、その電気でモーターを回して走るシリーズ方式です。ダイハツは、低・中速に強く、街乗りが多い小さな車に合うシステムと説明しています。

スバルのe-BOXER

スバルのe-BOXERは、ガソリンエンジンが主な動力です。エンジンを止めてモーターで走ったり、モーターがエンジンを手伝ったりします。

2024年には、シリーズ・パラレル方式のe-BOXER(ストロングハイブリッド)を発表し、クロストレックに初めて採用しました。こちらはモーターを主な動力にして、モーターが苦手な場面をエンジンでカバーするタイプです。

マツダのハイブリッド

マツダのM HYBRIDは、減速の時のエネルギーを回生して使い、発進や加速でモーターがアシストする仕組みです。

ディーゼルエンジンと組み合わせた48Vのマイルドハイブリッドもあります。さらに、外から充電できるe-SKYACTIV PHEVもラインナップにあります。

スズキのハイブリッド

スズキのマイルドハイブリッドは、ISG(モーター機能付発電機)で減速時に発電し、その電気で加速時にエンジンを手伝う仕組みです。

スズキは2016年に、ソリオに独自のパラレル方式のハイブリッドを載せたこともあります。クリープ走行や一定速の走行でEV走行ができるタイプでした。

三菱のPHEV

三菱には、外から充電できるPHEVがあります(三菱のFAQではアウトランダー PHEV・エクリプス クロス PHEV)。アウトランダーPHEVの場合、3つの走り方を使い分けます。

  • EV走行モード:電池の電気でモーターだけで走る
  • シリーズ走行モード:エンジンで発電した電気で、モーターだけで走る
  • パラレル走行モード:高速の時にエンジンの力を使い、モーターが手伝う

ハイブリッドの種類で向いている使い方は違う?

先に結論

街乗りが中心か、遠出が多いか、家で充電できるかで、合いやすいハイブリッドの種類は変わります。どの種類が一番ということはなく、使い方との相性で考えるのがおすすめです。

『どれがいいのか、結局決められない』という方も多いですよね。

ここでは、使い方ごとに見るポイントをまとめてみました。

使い方見ておきたい種類見るポイント
信号の多い街乗りが中心ストロング、発電専用のタイプモーターで走る場面の多さ
高速道路や遠出が多いストロング、PHEV高速での燃費、エンジンの使われ方
家で充電できるPHEV充電の手間をかけられるか
車両価格を抑えたいマイルドガソリン車との価格差
雪道や坂道が多い4WDの設定があるタイプ電気式4WDかどうか

燃費を比べる時は、カタログのWLTCモード燃費を同じ条件で見てみてください。国土交通省は、燃費は定められた試験条件での値で、使う環境や運転方法で変わると説明しています。

例えばこんな選び方

「毎日の送り迎えと買い物くらいなんだけど、どれがいいかな」

「信号の多い道が中心なら、モーターで走る場面が多いタイプから見てみるといいかも」

このように、近所の買い物と送り迎えで毎日短い距離を走る使い方なら、モーターで走る場面が多いタイプが候補になります。

一方、週末に長い距離を走るのが中心なら、高速での走り方も試乗で確かめておくと安心です。

種類を選ぶ前のチェック
  • 1週間でどんな道を何回走るか書き出してみる
  • 家や職場で充電できるかを確かめる
  • 同じ車種のガソリン車と、価格と燃費を並べて比べる
  • 4WDが必要か、雪道や坂道の多さで考える

もちろん、今の車に満足しているなら、乗り続けるのも十分に良い選択です。ガソリン車やディーゼル車にも、それぞれの良さがあります。

種類の違いで気をつけたいこと:税金・補助金・保証

先に結論

ハイブリッドの種類によって、税の優遇や補助金、保証の内容が変わることがあります。「ハイブリッドならどれも同じ」と思い込まないのがポイントです。

意外と見落としやすいのが、お金と保証の話なんです。

項目ふつうのハイブリッド(HEV)PHEV
国のCEV補助金(2026年度申請分)対象の種類に入っていない対象(上限85万円・車種で違う)
自動車税の軽課(令和8年4月〜令和10年3月)対象外対象
13年超の自動車税の重課ガソリンハイブリッドは対象外ガソリンPHEVは対象外
思い込みに注意

マイルドハイブリッドが、重課の対象外の「ガソリンハイブリッド自動車」に入るかを明記した公的な記載は見つかっていません。車検証の燃料の種類を見て、都道府県の税事務所に確かめてみてください。

駆動用電池の保証は、トヨタ・ホンダ(フィット e:HEV)・日産で、新車登録から5年または10万kmまで(早い方)と案内されています。ほかのメーカーは同じとは限らず、車種や年式でも違うので、保証書で確かめておきましょう。

乗り換えるなら、今の車の手放し方も考えておく

ハイブリッドの種類が決まってきたら、今の車をどう手放すかも一緒に考えておくと、実際の負担が見えてきます。

販売店の下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。先に今の車の相場を知っておくと、下取りの提示と比べて判断しやすくなりますよ。

今の車がハイブリッドなら、保証書や点検の記録をそろえておくと、状態を説明しやすくなります。

ハイブリッドの種類についての知恵袋によくある相談

先に結論

「ハイブリッドシステムは3種類って本当?」「どのメーカーのシステムが一番いい?」「マイルドは街乗りに不向き?」といった相談がよく読まれています。

ここでは、ハイブリッドの種類について多く読まれている相談を要約して紹介します。

「ハイブリッドシステムには3つの大きな種類があると聞いた。どういうこと?」

ハイブリッドは3種類あると言われるけれど、何を基準に分けているのか知りたい、という相談です。

よく言われる3種類は、シリーズ・パラレル・その両方を使うタイプという「方式」での分け方です。エンジンが発電だけをするのか、タイヤを回すのか、場面で切り替えるのかの違いなんですね。

ただ、実際に車を選ぶ時は、この記事の4つのマスのように「モーターだけで走れるか」「外から充電するか」で見たほうが、使い方に結びつけやすいですよ。

「THS IIとe:HEVとe-POWER、性能はどれが上?」

各社のハイブリッドシステムに順位をつけたい、という相談です。

『結局どれが一番なの?』と気になりますよね。ただ、システムごとに得意な場面が違うので、一概に上下はつけられません。

例えば、エンジンが発電専用のe-POWERは、タイヤをいつもモーターで回します。

e:HEVは高速でエンジン直結に切り替え、THS IIは動力分割機構でエンジンの力を振り分けます。燃費や走りは車種ごとに違うので、WLTCモード燃費と試乗で比べてみてください。

「マイルドハイブリッドは、あまり距離を乗らない人には不向き?」

街乗り程度しか乗らないのに、ハイブリッドを選ぶ意味はあるのか、という相談です。

マイルドハイブリッドは、減速の時に発電して加速を手伝う仕組みなので、止まる・走るをくり返す街乗りでも働きます。ただ、走る距離が短いと、ガソリン車との価格差を燃料代で取り戻すのに時間がかかることもあります。

価格差と年間に走る距離を並べて、元が取れそうかを考えてみるのがおすすめです。

新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく

新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。

『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。

手放し方の選択肢

今の車は、購入する販売店での下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。複数の会社に査定してもらうと、条件を比べたうえで決められます。

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よくある質問

ハイブリッドの種類はいくつありますか?

大きくはマイルドハイブリッド、ストロングハイブリッド、エンジンが発電専用のタイプ、プラグインハイブリッド(PHEV)の4つで考えると分かりやすいです。

ハイブリッドシステムはメーカーごとに違いますか?

違います。トヨタはTHS II、ホンダはe:HEV、日産はe-POWER、ダイハツはe-SMART HYBRID、スバルはe-BOXERなど、名前も仕組みもメーカーごとに異なります。

ホンダのハイブリッドシステムはどんな仕組みですか?

ホンダのe:HEVは、走行用と発電用の2つのモーターを使うシステムです。低・中速はモーターで走り、高速ではエンジンの力をタイヤに直結します。

e-POWERはハイブリッドの種類に入りますか?

エンジンとモーターを組み合わせているので、ハイブリッドの一種として扱われることが多いです。エンジンは発電専用で、タイヤはモーターだけで回します。

ハイブリッドの種類で税金は変わりますか?

外から充電するPHEVは自動車税の軽課の対象ですが、ふつうのハイブリッド車は対象外です。マイルドハイブリッドの重課の扱いは、都道府県の税事務所で確かめるのが安心です。

まとめ

この記事の要点
  • ハイブリッドの種類は、マイルド・ストロング・発電専用・PHEVの4つで考えると分かりやすい
  • 「モーターだけで走れるか」「外から充電するか」の2軸で分けると分かりやすい
  • トヨタのTHS II、ホンダのe:HEV、日産のe-POWERなど、各社の仕組みは違う
  • 税の優遇や補助金、電池の保証は種類やメーカーで変わることがある
  • 乗り換えるなら、今の車の相場を先に知っておくと判断しやすい
ハイブリッド車ガイド

ハイブリッド車ガイド 編集部

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