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シリーズ、パラレル、スプリット。ハイブリッドの方式を調べ始めると、似たような言葉が並んで『結局どこが違うの?』となりますよね。
結論から言うと、シリーズ・ハイブリッドはエンジンを発電だけに使い、タイヤはモーターで回す方式です。パラレル方式はエンジンもタイヤを回し、スプリット方式はエンジンの力を発電と走行に振り分けます。
この記事を読むと、ハイブリッドの方式の違いと、各メーカーがどの方式を使っているかが分かります。
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ハイブリッドの方式は何がある?エンジンが車輪を回すか・発電だけかで分ける
ハイブリッドの方式は、エンジンの役目で分けると分かりやすいです。「発電だけ」ならシリーズ、「タイヤを回す」ならパラレル、「両方に振り分ける・切り替える」ならスプリットやシリーズ・パラレル方式です。
方式の名前を覚えるより、「エンジンが何をしているか」を見るのがコツです。ここが大事なところです。
| 方式 | エンジンの役目 | タイヤを回すもの | ひと言でいうと |
|---|---|---|---|
| シリーズ方式 | 発電だけ | モーター | エンジンは車の中の発電所 |
| パラレル方式 | タイヤを回す | エンジン(モーターが手伝う) | エンジンが主役、モーターが助っ人 |
| スプリット方式(動力分割方式) | 力を発電と走行に振り分ける | エンジンとモーター | 1つの力を2つの道に分ける |
| シリーズ・パラレル方式 | 場面で発電と走行を切り替える | 主にモーター、場面でエンジン | 2つの方式のいいとこ取り |

メーカーごとの方式の対応表
各メーカーの公式な説明をもとに、どの方式にあたるかを並べてみました。
| メーカーとシステム | メーカーの説明 | 方式の考え方 |
|---|---|---|
| 日産 e-POWER | エンジンは発電専用で、タイヤを直接駆動しない | シリーズ |
| ダイハツ e-SMART HYBRID | シリーズ方式を採用 | シリーズ |
| スズキ ハイブリッド(2016年 ソリオ) | スズキ独自のパラレル方式 | パラレル |
| スズキ・マツダのマイルドハイブリッド | モーターがエンジンを手伝う | パラレルの考え方に近い |
| トヨタ THS II | エンジン動力を動力分割機構で2経路に分割 | スプリット(動力分割) |
| ホンダ e:HEV | シリーズ方式とパラレル方式のよさを活かす2モーター | シリーズ・パラレル |
| スバル e-BOXER(ストロングハイブリッド) | シリーズ・パラレル方式を採用 | シリーズ・パラレル |
| 三菱 PHEV | EV・シリーズ・パラレルの3つの走行モード | シリーズ・パラレル(外から充電もする) |
『じゃあ、どの方式が一番いいの?』と思いますよね。
実は、方式ごとに得意な場面が違うので、どれが一番とは言えないんです。このあと、方式ごとの特徴を見ていきましょう。
ハイブリッドの種類をマイルド・ストロング・PHEVで分ける見方はハイブリッドの種類|方式とメーカーごとのシステムを一覧で比較で紹介しています。
シリーズ・ハイブリッドとは?エンジンは発電だけの方式
シリーズ・ハイブリッドとは、エンジンで発電した電気でモーターを回し、そのモーターだけでタイヤを回す方式です。エンジンとタイヤが直接つながっていないのが最大の特徴です。
「シリーズ」は「直列」という意味です。エンジン、発電機、モーター、タイヤが一直線に並ぶように、力が順番に伝わっていくイメージなんです。
- ガソリンでエンジンを回す
- エンジンにつながった発電機で電気を作る
- 電気を電池にためたり、モーターに送ったりする
- モーターがタイヤを回して走る
- 減速の時はモーターが発電して、電気を取り戻す

日産のe-POWERは、まさにこの形です。日産は、エンジンは発電専用で、タイヤを直接駆動しないと説明しています。
ダイハツのe-SMART HYBRIDも、エンジンで発電した電力でモーターを動かすシリーズ方式です。e-POWERの詳しい特徴はe-POWERとは|ハイブリッドとの違い・メリット・デメリットでまとめています。
シリーズ方式の良いところと気をつけたいところ
ダイハツは、エンジンを発電専用にすることで、シンプルな作りとコンパクトなサイズを実現したと説明しています。
また、モーターだけで走るので低・中速に強く、街乗りが多い小さな車に合う、とも説明しています。
- タイヤはいつもモーターで回すので、発進がなめらか
- 低・中速の街乗りで力を出しやすい
- 作りをシンプルにしやすい
- 高速で一定の速さで走る場面は、エンジンが直接回すほうが効率がいいこともある
- 燃費は使い方で変わるので、WLTCモードの高速道路モードも見ておきたい
実際、ホンダのe:HEVや三菱のPHEVは、高速の時にエンジンの力をタイヤに伝える走り方を用意しています。三菱は、パラレル走行モードを「エンジンの効率が良くなる高速時」に使うと説明しています。
例えばこんな使い方なら合いやすい
信号の多い街中で、発進と停止をくり返す使い方なら、シリーズ方式の良さを感じやすいはずです。
「近所の買い物と送り迎えがほとんどなんだけど」
「それなら、モーターで走る方式の良さが出やすい使い方だね」
パラレル方式とは?エンジンがタイヤを回し、モーターが手伝う
パラレル方式は、エンジンとモーターの両方がタイヤを回せる方式です。エンジンが主に走る力を出し、モーターが発進や加速を手伝う形が多いです。
「パラレル」は「並列」という意味です。エンジンとモーターが横に並んで、一緒にタイヤを回すイメージですね。
例えばスズキは、2016年にソリオに載せたハイブリッドを「スズキ独自のパラレル方式ハイブリッドシステム」と発表しました。駆動用のモーターと、AGS(オートギヤシフト)を組み合わせたシステムです。
このシステムでは、クリープ走行や一定速での走行の時にエンジンが止まり、EV走行ができるとスズキは説明しています。
マイルドハイブリッドもパラレルの考え方に近い
スズキのマイルドハイブリッドは、ISG(モーター機能付発電機)で減速時に発電し、加速時にエンジンを手伝う仕組みです。
マツダのM HYBRIDも、減速のエネルギーを回生して、発進や加速でモーターがアシストします。どちらも、エンジンが主役でモーターが助っ人という点で、パラレル方式の考え方に近いと言えます。
- エンジンがタイヤを回す場面があるか
- モーターがエンジンを手伝う説明があるか
- モーターだけで走る場面がどれくらいあるか
『パラレル式なのに、モーターだけで走れる車があるのはなぜ?』と思う方もいるかもしれませんね。
パラレル方式でも、エンジンを切り離したり止めたりできれば、モーターだけで走ることはできます。
スズキのソリオのハイブリッドがその例です。違いは、モーターだけで走れる場面の広さにあります。
マイルド・ストロングは「方式」とは別の分け方
ここで混乱しやすいのが、マイルドハイブリッドやストロングハイブリッドという呼び方です。
これは、方式ではなく「モーターがどれくらい働くか」での分け方なんです。例えば同じパラレル方式でも、モーターが手伝うだけならマイルド、モーターだけで走る場面が広ければストロング寄り、という見方になります。
| 分け方 | 何で分けている? | 呼び方の例 |
|---|---|---|
| 方式 | エンジンとモーターのつなぎ方 | シリーズ、パラレル、スプリット |
| 強さ | モーターがどれくらい働くか | マイルド、ストロング |
| 充電 | 外から充電するか | ハイブリッド、プラグインハイブリッド |
スプリット方式とシリーズ・パラレル方式とは?2モーターハイブリッドシステムも
スプリット方式は、エンジンの力を発電と走行に「振り分ける」方式です。シリーズ・パラレル方式は、場面で発電と走行を「切り替える」方式で、ホンダの2モーターハイブリッドシステムなどがあります。
ここは少しややこしいので、1つずつ見ていきますね。
スプリット方式(動力分割方式)とトヨタのTHS II
トヨタのTHS IIは、エンジンの動力を動力分割機構で2つの経路に分けるのが特徴だと、トヨタは2003年の発表で説明しています。
エンジンの力の一部で発電し、残りでタイヤを回す、というように同時に振り分けるイメージです。この形が、一般にスプリット方式や動力分割方式と呼ばれます。
トヨタの方式は、シリーズ・パラレル方式と呼ばれることもあります。ただ、トヨタの発表では「動力分割機構で2経路に分割」という説明になっているので、この記事ではスプリット方式として紹介しています。
| 走る場面 | プリウスの取扱説明書の説明 |
|---|---|
| 停車中 | ガソリンエンジンを止める |
| 発進 | 電気モーターを使う |
| 通常の走行 | 主にガソリンエンジン。必要に応じて発電して充電 |
| 急加速 | エンジンに加えて、電池からモーターにも電気を送る |
| 減速・ブレーキ | モーターを発電機として回し、電池に充電 |
トヨタのハイブリッドの特徴はトヨタのハイブリッド|システムの特徴とラインナップの見方でも紹介しています。
2モーターハイブリッドシステム(ホンダのe:HEV)
ホンダのe:HEVは、走行用モーターと発電用モーターの2つを持つハイブリッドです。ホンダは「シリーズ方式とパラレル方式のそれぞれのよさを活かす」と説明しています。
- EVモード:バッテリーの電気でモーターだけで走る
- ハイブリッドモード:エンジンで発電した電気で、モーターだけで走る
- エンジンモード:高速の時に、エンジンの力をタイヤの駆動軸に直結する
低・中速はシリーズ方式のように、高速はパラレル方式のように走る、と考えるとイメージしやすいですよ。詳しくはホンダのハイブリッド|e:HEVの仕組みとラインナップをご覧ください。
ハイブリッドのシリーズ・パラレル方式を使う他のメーカー
スバルは、2024年に発表したe-BOXER(ストロングハイブリッド)で「シリーズ・パラレル方式を採用」と説明しています。モーターを主な動力にして、モーターが苦手な場面をエンジンでカバーするタイプです。
三菱のアウトランダーPHEVも、EV走行・シリーズ走行・パラレル走行の3つのモードを使い分けます。こちらは外から充電もできるPHEVです。
方式より、使い方で選ぶのが近道
ここまで見ると、方式の違いはよく分かりますよね。ただ、車選びでは方式の名前より、自分の走り方に合うかどうかのほうが大事です。
| 使い方 | 見ておきたいこと |
|---|---|
| 信号の多い街乗りが中心 | モーターで走る場面の多さ |
| 高速道路をよく使う | 高速でエンジンがタイヤを回す走り方があるか |
| 家で充電できる | PHEVも候補に入れるか |
| 価格を抑えたい | マイルドハイブリッドやガソリン車との価格差 |
もしハイブリッド車への乗り換えを考えているなら、今の車をどう手放すかで実際の負担が変わります。販売店の下取りだけでなく、買取店に売る方法もあるので、先に今の車の相場を知っておくと判断しやすいですよ。
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P0・P1・P2・P3・P4って何?モーター位置での呼び方とハイブリッドの世代
P0〜P4は、モーターを車のどこに置いているかで分ける、主に技術者向けの呼び方です。カタログで使われることは少ないので、知っておくと記事や解説が読みやすくなる、くらいで十分です。
『ハイブリッドのP2とかP4って何のこと?』と、海外の車の話題で見かけることがあるかもしれませんね。
これは、モーターの位置をエンジンや変速機との関係で表した呼び方です。一般的には、次のように分けられます。
| 呼び方 | モーターの位置のイメージ |
|---|---|
| P0 | エンジンの前側で、ベルトでつながる発電機兼モーター |
| P1 | エンジンの回転軸に直接つながる |
| P2 | エンジンと変速機の間 |
| P3 | 変速機の出口側 |
| P4 | エンジンとつながらない別の車軸(後輪など) |
例えば、後輪を独立したモーターで回すトヨタのE-Fourのような形は、この呼び方でいうとP4の考え方に近いです。
P0〜P4は、メーカーの公式な方式名として使われていないことも多い呼び方です。車ごとのモーターの位置を正確に知りたい時は、メーカーの技術資料や取扱説明書で確かめてみてください。
ハイブリッドの世代とは?
ハイブリッドの「世代」は、同じシステムが改良されていく時の呼び方です。
例えばトヨタは、1997年に初代プリウスに載せたTHSを、2003年にTHS IIへと進化させました。THS IIでは、バッテリーの電圧を昇圧する回路が加わったと発表しています。
ほかのメーカーも、改良のたびに新しい世代として紹介することがあります。何がどう変わったかは車種と年式で違うので、気になる車の公式ページで確かめてみてください。
自分の車の方式を確かめるには
『今乗っている車って、どの方式なんだろう?』と気になった方もいるかもしれませんね。
方式は、ふだん目にする書類だけでは分かりにくいものです。次のような場所で確かめてみてください。
- カタログや公式サイトのシステム名(THS II、e:HEV、e-POWERなど)
- メーカーの技術解説やニュースリリース
- 取扱説明書のハイブリッドシステムの章
- 分からない時は、販売店に車名と年式を伝えて聞く
システム名が分かれば、この記事の対応表でおおよその方式が分かりますよ。
ハイブリッドの方式についての知恵袋によくある相談
「シリーズとパラレルの違いを分かりやすく言うと?」「パラレルでもモーターだけで走れるなら境目はどこ?」「シリーズ・ハイブリッドで高速を走り続けて大丈夫?」といった相談がよく読まれています。
ここでは、ハイブリッドの方式について多く読まれている相談を要約して紹介します。
「シリーズとパラレルの違いを、一般の人に分かりやすく説明するには?」
家族や友人に説明する時の、分かりやすい言い方を知りたいという相談です。
一番伝わりやすいのは、「エンジンがタイヤを回すかどうか」で説明する方法です。シリーズは「エンジンは発電だけ、走るのはモーター」、パラレルは「エンジンが走って、モーターが手伝う」と言えば、すっと伝わりますよ。
もう少し足すなら、シリーズは発電所つきの電気自動車、パラレルはモーターで助けてもらうガソリン車、とたとえるのも分かりやすいです。
「パラレル式でもモーターだけで走れる車がある。シリーズとの境目はどこ?」
モーターだけで走れるかどうかでは、方式を見分けられないのでは、という相談です。
境目は、エンジンがタイヤを回すことがあるかどうかです。パラレル方式でも、エンジンを止めてモーターだけで走る場面はあります。
一方、シリーズ方式ではエンジンがタイヤを回すことはありません。どちらの場面もあるのが、シリーズ・パラレル方式というわけです。
「シリーズ・ハイブリッドで高速道路を長く走ると、モーターや電池は大丈夫?」
高い速度で走り続けた時に、モーターや電池が熱くなりすぎないか心配、という相談です。
ハイブリッドシステムが高温になった時は、メーターに警告が出る仕組みがあります。例えばトヨタのプリウスの取扱説明書には「ハイブリッドシステム高温 出力制限中です」というメッセージが載っています。
警告が出たら、取扱説明書に沿って安全な場所に止めてください。手順は車種で違うので、自分の車の取扱説明書で確認しておきましょう。
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よくある質問
シリーズ・ハイブリッドとは何ですか?
エンジンで発電した電気でモーターを回し、そのモーターだけでタイヤを回す方式です。日産のe-POWERやダイハツのe-SMART HYBRIDがこの方式です。
シリーズとパラレルの違いは何ですか?
エンジンがタイヤを回すかどうかです。シリーズ方式はエンジンは発電だけ、パラレル方式はエンジンもタイヤを回し、モーターが手伝います。
スプリット方式とは何ですか?
エンジンの力を発電と走行に振り分ける方式で、動力分割方式とも呼ばれます。トヨタのTHS IIは、動力分割機構でエンジンの力を2つの経路に分けます。
2モーターハイブリッドシステムとは何ですか?
走行用と発電用の2つのモーターを持つハイブリッドです。ホンダのe:HEVがこの形で、低・中速はモーター、高速ではエンジンの力をタイヤに直結して走ります。
ハイブリッドのP2やP4とは何ですか?
モーターを車のどこに置いているかを表す呼び方です。P2はエンジンと変速機の間、P4はエンジンとつながらない別の車軸のイメージです。
まとめ
- シリーズ・ハイブリッドは、エンジンは発電だけで、モーターでタイヤを回す方式
- パラレル方式は、エンジンがタイヤを回し、モーターが手伝う方式
- スプリット方式はエンジンの力を振り分け、シリーズ・パラレル方式は場面で切り替える
- P0〜P4はモーターの位置での呼び方で、主に技術者向け
- 方式の名前より、自分の走り方に合うかで選ぶのが近道





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